2024/05/20
<2024年度>総合内科専門医試験対策【Part1】~一発合格への3つのポイント~
専門医試験のなかで特に難度が高い【総合内科専門医試験】。一発合格のためには、3つのポイントを押さえる必要があります。Part1では、Dr.孝志郎が一発合格に役立つ戦略の立て方を解説します。
専門医試験のなかで特に難度が高い【総合内科専門医試験】。一発合格のためには、3つのポイントを押さえる必要があります。Part1では、Dr.孝志郎が一発合格に役立つ戦略の立て方を解説します。
記事作成日:2024/01/14
記事更新日:2024/09/02
2018年度の新制度導入を経て内科専門医制度の改革が進められ、専門医資格の名称や取得方法に変更がありました。この中で、多くの方が「総合内科専門医」と「内科専門医」の違いについて疑問をお持ちではないでしょうか。
大まかな違いとして、総合内科専門医は、内科専門医よりもさらに高度な知識や技術を持ち、より複雑な病気に対処する能力を持った医師であると言えます。
今回は、違いが分かりにくいこの2つの診療科目の違いを解説します。
総合内科専門医と内科専門医の違いでまず挙げられるのは、キャリアの違いでしょう。内科専門医を取得すれば、総合内科専門医の受験資格を得ることができます。つまり、総合内科専門医になるためにはまず内科専門医にならなければなりません。
内科専門医は内科全般にわたる知識や経験を持っているため、標準的な病気であれば治すことができます。ただし病状が複雑だと、より高度な知識と経験を持つ総合内科専門医が必要となります。
新専門医制度では、「内科指導医」になるに当たって総合内科専門医の資格が必須となります。そのため、指導医を目指す上では、内科専門医の資格だけではなく、総合内科専門医の資格を取得しなければなりません。
内科指導医は、専攻医の相談や病歴作成等に携わり、総合的な指導や評価を行います。指導医は直接患者に医療を提供するだけでなく、専攻医の指導を通して医療に貢献することができるため、医師としてのやりがいが大きいでしょう。
このようにキャリアアップの面からも、内科専門医と総合内科専門医では違いが見られます。
新専門医制度では、旧制度の「認定内科医→総合内科専門医」から「内科専門医→総合内科専門医」に進む流れが定着していきます。この点についてわかりやすく解説します。
認定内科医はこれまで各学会が定めた基準、試験によって認められていましたが、新専門医制度ができたことにより、専門医は日本専門医機構が定めた基準、試験によって定められることになりました。また、認定内科医専門医試験も2021年6月に終了となるため、認定内科医は将来的に存在しなくなります。
現在の認定内科医の資格は内科サブスペシャリティ専門医の資格を維持するためだけに存続する資格です。そのため、新たに総合内科専門医を目指す方は、「内科専門医→総合内科専門医」の流れで進んでいきます。
それでは、内科専門医の次のステップともいえる総合内科専門医について具体的に見ていきましょう。
日本内科学会は、総合内科専門医の医師像について以下のように掲げています。
1.患者の身になって対応できる豊かな人間性
2.患者の問題解決に貢献する能力
3.世界基準に適う医学知識・技術
4.独創的な研究能力を備える内科医
また、これらの医師像を背景として、次のような医療活動を果たす役割が求められます。
1.高レベルな横断的能力を有した一般・総合内科の専門医・指導医
2.内科系急性・救急疾患に対してトリアージを含めた適切な対応が可能な地域での内科系一次救急医療の専門医・指導医
3.臨床医学の横断的領域として内科学を総合的に捉える研究者
総合内科専門医は幅広い内科の知識から、患者の全身を総合的に診ながら複雑な病気の診療をしたり、循環器や呼吸器といった臓器別専門医と共に診療に当たったりします。また、総合内科専門医は地域医療ネットワークや病院内の医療チームの要として、患者にだけでなく医療チームにとっても重要な役割を果たします。
内科専門医と総合内科専門医の専門医試験の違いについて詳しく説明します。
内科専門医試験では、旧制度下の認定内科医試験と比較して臨床的な応用力が問われるようになります。試験内容は、一般問題(100/250題)と臨床問題(150/250題)の計250題です。出題方式はMultiple Choice Question〈MCQ〉を使用したマークシート方式です。
難易度としては、旧制度下の認定内科医試験と総合内科専門医試験の中間に位置するものとなっています。
一般問題や臨床問題の具体的内容、出題範囲等は以下のようになっています。
【試験内容】
一般問題(100/250題)
内科の10分野について、専門的であっても必須の知識や判断力を問う問題が出題される。
臨床問題(150/250題)
年齢、性別を記載して実施形式で症例を示し、設問に答える問題
【出題範囲】
「内科専門研修カリキュラム(=出題基準)」に準拠するものとし、到達レベルのグレード「A」を中心に出題
【出題内容】
原則として「標準的内科学教科書」、「日本内科学会雑誌」および「内科救急診療指針2022」に掲載されている内容
総合内科専門医試験は、一般問題(50/200題)と臨床問題(150/200題)の計200題です。出題方式は、内科専門医試験と同様にMultiple Choice Question〈MCQ〉を使用したマークシート方式です。難易度としては、従来の総合内科専門医試験と同等レベルになっています。一般問題や臨床問題の具体的内容、出題範囲等は以下のようになっています。
【試験内容】
一般問題(50/200題)
内科の10分野について、専門的であっても必須の知識や判断力を問う問題
臨床問題(150/200題)
年齢、性別を記載して実施形式で症例を示し、設問に答える問題
【出題範囲】
「内科専門研修カリキュラム(=出題基準)」に準拠するものとし、到達レベルのグレード「A~C」から出題
【出題内容】
原則として「標準的内科学教科書」、「日本内科学会雑誌」および「内科救急診療指針2022」に掲載されている内容
参照:日本内科学会雑誌第105巻第1号
参考:内科専門医試験_試験問題・合否判定 について
内科専門医試験は旧制度下の認定内科医試験と総合内科専門医試験の中間レベルの難易度である一方、総合内科専門医試験は従来の試験と同等レベルになっています。そのため、難易度としては、総合内科専門医試験の方が高いといえます。
内科専門医や総合内科専門医を目指すには、専門医試験を突破する必要があります。
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総合内科専門医と内科専門医の違いはひとことでレベルの高さであり、総合内科専門医のほうが内科専門医よりも深い知識と経験を活かして患者を診療することができます。その幅広い知識を活かして、地域医療ネットワークや病院内の医療チームの中心として働きかけを行うこともできるでしょう。医療に大きく貢献する内科医を目指したい方は、「内科専門医→総合内科専門医」へとステップアップすることをおすすめします。
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2024/05/20
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Dr. 孝志郎による2022年度総合内科専門医試験の総評記事です。試験の難易度や、合格にむけてどのような対策が必要であったかなどについて、解説しています。
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