2023/08/14
後期研修医とは?専攻医や新専門医制度についても解説
「後期研修医」とは、専門の診療科を選択した後に専門医資格を取得する期間の医師のことを指します。今回は後期研修医、専攻医などの用語や、専門医になるまでの具体的な過程を説明します。
「後期研修医」とは、専門の診療科を選択した後に専門医資格を取得する期間の医師のことを指します。今回は後期研修医、専攻医などの用語や、専門医になるまでの具体的な過程を説明します。
記事作成日:2022/06/30
記事更新日:2024/03/04
クリニック開業には多くの資金がかかります。資金が多いほど安定した経営をすることができますが、必要以上に借入金を増やすと返済に苦労し、破綻することも少なくありません。
この記事では、診療科ごとの開業資金の目安を解説したうえで、融資を受ける際の注意点も紹介します。
開業資金は建設費、設備費、初期運用費などの合算です。自己資金と融資などの借入れで構成され、クリニックの体裁を整える費用と当面の運用費といえます。
自己資金の目安は開業資金の総額2割程度とされ、一般的には1,000万~2,000万円は確保しておきたいところです。
それでは診療科ごとに、開業資金とクリニック経営者の年収をみていきましょう。
内科は、クリニックの開業資金を把握しにくい診療科です。なぜなら内科クリニックは消化器内科、呼吸器内科、循環器内科などの専門分野によって建設費や設備費が大きく異なるためです。
以下はおおよその目安です。
■内科クリニックの開業資金:6,000万~
<内訳>
●建設費(土地や建物の費用):3,000万円~
●設備費:2,000万~3,500万円
●初期運用費:1,000万円(すべての診療科で固定とする)
開業資金の目安はおおよそ6,000万となりますが、土地・建物の費用は立地によって大きく変動します。都心から離れたところであれば比較的費用を抑えられる一方で、大都市の中心部では高額となるでしょう。
設備費については、内科の中でも診療科によって何を導入するか異なるため、必要な資金に差がでます。
例えば内科クリニックを開業する場合、X線撮影装置や超音波診断装置、心電計をそろえますが、消化器内科なら内視鏡や内視鏡洗浄機が必要となります。一方で、X線撮影装置や超音波診断装置などが要らない心療内科などは、1,000万円単位でコストダウンすることができます。クリニックの開業資金が少ない場合は無理に設備をそろえず、徐々に増やしていくのがおすすめです。
クリニック開業当初は患者数を予測しづらく、患者が少なくても看護師など従業員への給料は支払い続けなければなりません。その上、公的医療保険から診療報酬が入金されるのは2、3カ月後になるため、開業から2、3カ月はほぼ無収入状態となる可能性があります。したがって初期運用費として開業資金の2割となる1,000万円くらいは確保しておきたいところです。
内科クリニックの経営者の年収は2,500万円が目標となるでしょう。
泌尿器科クリニックの開業にかかる費用は以下のとおりです。
■泌尿器科クリニックの開業資金:3,000万~
<内訳>
●建設費(土地や建物の費用):1,000万円~
●設備費:1,000万~3,000万円
●初期運用費:1,000万円(すべての診療科で固定とする)
泌尿器科クリニックはビルのテナントで開業するケースが多いため、建設費は内科より低い1,000万円からが目安です。内科同様、都心部で戸建てクリニックを建設する場合はより多くの開業資金が必要となります。
またクリニック開業時は膀胱鏡、膀胱用超音波画像診断装置、尿流量測定装置、尿分析装置などの設備費用もかかります。地域によっては泌尿器科クリニックがないところもあるので、そのような場所で泌尿器科クリニックを開業できれば、早いうちから一定数の患者を確保できるでしょう。
泌尿器科では、患者の「泌尿器科に通院することの恥ずかしさ」に配慮した環境づくりが大切です。クリニックによっては、女性患者だけを診る日を設けているケースもあります。
泌尿器科クリニックの経営者の年収は2,500万円が目標となるでしょう。
外科クリニックの開業にかかる費用は以下のとおりです。
■泌尿器科クリニックの開業資金:3,000万~
<内訳>
●建設費(土地や建物の費用):1,000万円~
●設備費:1,000万~3,000万円
●初期運用費:1,000万円(すべての診療科で固定とする)
外科は専門や機材の種類によってそろえるべき資金額に差があります。例えば脳神経外科なら、どの画像診断装置を置くかで開業資金が大きく変わってきます。場合によっては億単位の投資が必要となることもあるでしょう。
ただし整形外科クリニックの経営者であれば、3,000万円台も難しくなく、3,500万円も十分狙えます。そのためには相応の投資も必要で、整形外科クリニックはリハビリ機能を持たせると収益を改善しやすくなります。
外科クリニックの経営者の年収は2,000万円が目標となるでしょう。
皮膚科クリニックの開業にかかる費用は以下のとおりです。
■皮膚科クリニックの開業資金:3,000万円~
<内訳>
●建設費(土地や建物の費用):1,500万円~
●設備費:500万円
●初期運用費:1,000万円(すべての診療科で固定とする)
皮膚科クリニックもビルのテナントで開業することが珍しくないため、建設費を抑えることができます。しかし美容皮膚科に進出する場合、クリニックのイメージを向上する目的で内装を豪華にすることもあり、建設費に高額な資金が必要となることもあります。
設備の初期投資は500万円ほどに抑えておいた方がよいでしょう。最初に多くをそろえるのではなく、経営が軌道にのってきた段階で機器を追加することがおすすめです。
皮膚科クリニックの経営者の年収は2,000万円が目標となります。ただし、美容皮膚科で成功すれば年収が億単位になるケースもあります。
小児科クリニックの開業にかかる費用は以下のとおりです。
■小児科クリニックの開業資金:5,500万円~
<内訳>
●建設費(土地や建物の費用):3,500万円~
●設備費:1,000万円
●初期運用費:1,000万円(すべての診療科で固定とする)
小児科クリニックの患者は子どもであり、多くの場合、保護者が付き添います。保護者の多くは母親です。そのため小児科のクリニック開業の際には、母親目線を重視すると良いでしょう。
土地と戸建てクリニックを確保できる資金があれば、ビルテナントよりも戸建ての方が好まれることがあります。子どもが騒いでも近隣の迷惑になりづらく、母親が子供を連れていきやすいためです。加えて車での移動が多いことも予想して、駐車場も用意したいところです。ビルテナントでも、キッズルームは確保しましょう。
設備は高額な機器がそれほど要らないため、その分資金を建設費に回すことができます。
小児科クリニックの経営者の年収は3,000万円が目標となるでしょう。
産婦人科クリニックの開業にかかる費用は以下のとおりです。
■産婦人科クリニックの開業資金:6,000万円~
<内訳>
●建設費(土地や建物の費用):3,000万円~
●設備費:2,000万円
●初期運用費:1,000万円(すべての診療科で固定とする)
不妊治療を手がけるとなると、建設費は4,500万円以上、設備費は5,000万円以上となる可能性もあり、開業費用が跳ね上がります。
産婦人科クリニックの経営者の年収は2,000万円を下回るかもしれません。少子化の影響を直接受けるためです。
少子化の影響を回避するためには、産婦人科であっても婦人科疾患の治療に力を入れる必要があります。「女性のためのクリニック」という地位を確立できると年収2,000万円を超えることは難しくありません。
なお、不妊治療が軌道にのると年収6,000万円も見込めます。
眼科クリニックの開業にかかる費用は以下のとおりです。
■眼科クリニックの開業資金:4,500万~
<内訳>
●建設費(土地や建物の費用):1,500万円~
●設備費:2,000万~4,500万円
●初期運用費:1,000万円(すべての診療科で固定とする)
眼科クリニックは延べ床面積がそれほど必要なく、賃料が安いテナントで開業できます。対して設備費が2,000万~4,500万円と開きがあるのは、高額な治療器具が多いためです。高額治療器具を使った治療を行うかどうかで、開業資金の総額は1,000万円単位で変わってくるでしょう。
患者が定着してから診療メニューを増やしていく、という戦略は有効です。
眼科クリニックの経営者の年収は1,500万円が目標となるでしょう。低く感じるかもしれませんが、これは競合が多いためです。患者の支持を集めて日帰り手術の件数を増やすなど、工夫を行うことで年収を上げることが可能です。
耳鼻咽喉科クリニックの開業にかかる費用は以下のとおりです。
■耳鼻咽喉科クリニックの開業資金:4,500万円~
<内訳>
●建設費(土地や建物の費用):1,500万円~
●設備費:2,000万~2,500万円
●初期運用費:1,000万円(すべての診療科で固定とする)
耳鼻咽喉科クリニックは建設費と設備費が比較的低い代わりに、経営者の年収もそれほど高くなく、1,800万円が当面の目標となるでしょう。
耳鼻咽喉科クリニックは競合が多く、また高額手術も少ないため、患者の支持がクリニックの経営の安定化と収入アップには欠かせません。
アレルギーの患者を集められるかどうかは経営を左右します。経営者自ら公式サイトやSNSを使って、病気を解説したり治療法を紹介したりして情報発信していくとよいでしょう。
軽く数千万円を超え、ときに億規模にもなるクリニック開業資金の全額を自己資金で賄うことは難しいでしょう。また、自己資金だけで開業資金を賄おうとしないほうがよいともいえます。なぜなら自己資金は、クリニック経営に万が一のことが起きたときの助けとなるためです。開業と同時に自己資金が底をつく事態は避けましょう。
開業資金の調達では、利子を考慮した上で、金融機関の融資を積極的に活用することをおすすめします。その際、複数の金融機関に相談したり打診したりして、貸し出し条件などを確認しましょう。
融資を受ける際のポイントは主に2点あります。
1つ目は事業計画に説得力を持たせることです。開業を目指す医師は、事業を継続できることと利益を出せることを、事業計画書や面談を通して金融機関の融資担当者に示さなければなりません。
事業計画書には開業資金や確保できる患者数、診療単価をはじめとする開業計画の基本的な情報を記載します。さらに説得力を上げるために利益の見込みや融資額の返済と利子の支払い方法を
より明確に記載するようにしましょう。
2つ目のポイントはコンサルタントや税理士を味方につけることです。金融機関は事業計画書だけでなく、人をみて融資するかどうかを決めます。特に経営スキルについて入念に確認されるでしょう。
金融機関の担当者によってはコンサルタントや税理士といった経営のプロによるサポートの有無を重視します。医師が「すでにコンサルタントと税理士のサポートを受けている」と回答できると融資担当者は安心できるため、融資の審査にプラスに働くことがあります。
ここではクリニックの開業資金を抑える方法を紹介します。
開業当初から豪華な設備や高度な機器を用意する必要はありません。患者が定着し売上高と利益が増えたら設備や機器を増やしていけばよいでしょう。
またクリニックの運営に必要な大抵の設備と機器はリースで調達できます。リースにすれば開業資金の額を減らすことが可能です。
勤務医がメーカーの担当者に値下げを要請することはほとんどないでしょう。しかしその裏で病院の事務担当者がメーカーなどに値下げを求めています。
クリニックを開業すると、経営者自身が値下げ交渉をしなければなりません。開業前は大量の物品を購入するため、最大の値下げ交渉チャンスです。物品だけでなく、土地や建物の建設費、ビルテナントの改装費、家賃も値下げ交渉の対象となります。
経営者自身が相場を調べて適正価格を把握し、値下げを依頼しましょう。
閉院を検討しているクリニックがあれば、そのクリニックを承継する形で開業することが可能です。いわゆる「居抜き開業」は運転資金を大幅に圧縮できます。
クリニックの承継は建物や内装、設備、機器類を格安で引き継ぐことができる点が、大きなメリットです。さらにそのクリニックの患者も引き継ぐことができれば、開院のための広告費の節約にも繋がります。
クリニックの経営を軌道にのせるためには、必要以上に初期投資をしないことがポイントとなります。融資の借入額が多すぎると返済が苦しくなり、経営に悪影響がでるためです。また、資金の他に患者からの支持もクリニックには欠かせません。
患者からの信頼を得るために専門医となることで、高い技術を持っていることを証明でき、患者からの支持獲得に繋がります。
専門医を目指すなら、2018年に導入された新専門医制度にも対応済みのドクターズスタディを活用しましょう。動画講義で時間効率性が高く、勉強時間が確保しづらいクリニック開業前でも効果的に学習することができます。
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